渡辺医院/高崎西口精神療法研修室

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愛着の時代

 記憶とはやっかいなものだ。
 私達に映像や物語の記憶として残るのは、おそらく3歳以後である。しかし人格形成で重要になるのは0歳から2歳半くらいまでの間(専門用語では前エディプス期)である。この年代の私達のそばにいるのは「愛着」を提供してれる母親(あるいは、それに代わる養育者)であろう。私はこの写真みる度に思う。これを撮影したのは、私が3歳の時に蒸発した父親であろう。医者になるまでの暗い時代(教員から同級生からもいじめられ、孤独と空しさに支配された大学時代を生き残れたのは、この母の愛情があるからだ。母に抱かれ両手を広げ笑っている私が無意識の中にいる。
 
藤村 邦の著作

 

マンダラート


大学生くらいの時にマンダラートという八マスを使い、思考を拡散させ、連想を促し、自分自身をみつめる方法を知った。中心にテーマを書く「精神科医になる」と書き、そのために何をやるか、どこに行くか、何を読むかなどと埋めていく。さらに各マスから連想を8マスに拡大していく。私は、わりと、その後も使っていたが、この方法を、再び世に知らしめたのは大谷翔平MLBプレイヤーである。彼は高校時代にマンダラートを使い、そこに既に「ゴミ拾い」が書かれている。驚くべき自制心や向上心は若い時代にマンダラートで育まれ、優れた才能と相互作用したのだと思う。

 
マンダラート

 

小説を読もう

 小説は自分を別な世界に運んでくれる。小学生の時に母親が買ってきてくれた「ロビンソンクルーソー」「トムソーヤーの冒険」などが最初に引き込まれた本である。
 小学6年の時に、ものすごく感動する本を見つけた。海を舞台に小学生と在日朝鮮人との交流を描いたものだ。

 文芸誌で、感動した本について書くことになった時、どうしても、もう一度読みたくなり「もう一つの夏」(那須田 穣著、実業の友社)というタイトルを、やっと思い出し、そして手に入れた。
何故、あの時、この本に感動したのか、まだ自己分析がとどいていない。あの頃の感動はそのまま置いておきたいからだ。
 
藤村 邦の著作

渡辺俊之

◆職種1
精神科医
◆職種2
自称小説家(筆名 藤村 邦)

資格

臨床関連資格
日本精神神経学会専門医、日本精神分析学会認定精神療法医、日本家族療法学会認定ファミリーセラピスト

教育関連資格
日本精神神経学会指導医、日本精神分析学会認定スーパーヴァイザー、日本家族療法学会認定スーパーヴァイザー
大学院博士課程指導資格

受賞歴

東海大学医学部ベストティーチャー
2013年 群馬県文学賞 小説Afterglow-最後の輝きで受賞

他の仕事

東京大学医学部大学院 非常勤講師
上智大学総合人間科学部社会福祉学科 非常勤講師

中日新聞・東京新聞にコラム「認知症と家族ケア」を連載中

所属学会や団体

公益社団法人日本精神神経学会 精神療法委員会
一般社団法人日本家族療法学会 理事 編集委員長
一般社団法人日本サイコネフロロジー学会 理事 倫理委員会委員長

認知症と家族の会 群馬県支部顧問

介護者支援NPO アラジン理事

非常勤勤務先

にしきの園 嘱託精神科医
グリーンワーフ東戸塚 嘱託精神科医
JACO老健三島 嘱託精神科医

日高病院 生体腎移植チームでのメンタルや家族関係のコメント
緩和ケアチーム所属

 

経歴

マーガレット幼稚園、玉村小、中学校、中央高校理数科卒
1986年東海大学医学部卒
東海大学医学部講師を経て2008年より高崎健康福祉大学健康福祉学部教授、学科長歴任、2016年より東海大学健康科学部教授
2019年に祖父と叔父の意を継ぎ「渡辺医院」を開設した

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